【Story研修・特別版】
「新入社員研修」の話題から(2016年5月12 日投稿)
アイデアを生むノート術、ユニークな読書ノート 斎藤孝流ノート術(4)
今回はメソッド 8~10 を紹介して「斎藤式ノート術 10 のメソッド」を終わります。
ゲーテは、詩の下に日付を入れることで、心の状態の日記として役立てていたそうです。同じようにメモに日付を入れておくと、それはそのまま自分の生きた記録になっていきます。ふと見返したときに、自分の心の変化や成⾧が分かって、おもしろい体験になります。変化・成⾧がわかると、モチベーションアップにもつながります。
会議中に、議題とまったく関係ないアイデアがひらめいたときも、会議の名前や日付、場所やアイデアのヒントとなった発言者の名前を書いておきましょう(そのページにあとからメモを追加するときは日付も)。思考のプロセスをたどることができると、アイデアにリアリティが増しますし、そのアイデアを活用しやすくなるからです。
情報管理上はカードにしたり紙にメモするよりはノートが適しています。この際に、「企画ノート」「段取りノート」のようにテーマごとに分けると、同時にいくつものテーマを並行して追いかけるようになると、何十冊にも増えてしまいます。ノートは分けるのではなく、最終的には組み合わせてひとつのノートにするのがいいでしょう。
もちろん企画を仕事にしていて、「企画ノート」は1冊にしたいという場合もあるかもしれません。その際は、企画ノートとそれ以外のノートの2冊にすればいいのです。結局は、自分がやりやすい方法が一番いいということになります。手帳派の人は、手帳に固定概念を持たず、アイデアをどんどんメモしてノート化することをお勧めします。
読書ノートで大事なのは、要約と、自分のインスピレーションを書くこと。でもそれにはかなりの労力を要するので、本を「字が書いてあるノート」だと考え、いいと思ったところはページを折る。まぁまぁいいと思ったら、ページの下の角を折り、すごくいいと思ったら上の角も折る。そして、線をひき、吹き出しを書きコメントを入れる。
このような感覚で書き込みをすると、ノートと変わりないものができあがります。そうして初めて本が「自分のものになった」という感覚になります。もうひとつの方法としては、引用したい文を探しながら読み、そこに線をひき、そのページとキーワードを空白のページに書き残します。すると、それが「キーワードマップ」になります。
参考資料:『大事なことは3つにまとめなさい!~頭と心をスッキリさせる斎藤式ノート術~』(斎藤孝著/ビジネス社)