タテ社会の弊害のお話です。
カワマスは大型の肉食淡水魚で、小魚が餌です。
一匹のカワマスを、たくさんの小魚が泳ぐ水槽に入れます。
ただし、この水槽の真ん中にはガラスの板があり、
小魚の群れとカワマスは仕切られています。
そうとは知らぬカワマスは、小魚に何度も跳びかかろうとします。
そのたびにガラスの仕切りに激突。
鼻先を痛めてしまう所でようやく諦めました。
そこで、今度は、その仕切りをそっと取り外して
水槽を自由に泳げるようにしてやりました。
ところがカワマスは、ガラスの板で仕切られていた付近を
相変わらずぐるぐる泳ぐばかり…。小魚を捕まえようともしません。
食べようとしても、痛い思いをするだけだと学んでしまったからです。
部下指導に悩んでいる、
子供とのコミュニケーションがうまくいっていないなど
人間の悩みは様々ですが、
叱り過ぎるとカワカマスのように自ら行動できなくなってしまいます。
どんな時も、ほどよいコミュニケーションが必要なのです。