【Story研修・特別版】
「プレゼンテーション研修」の話題から(2015年1月18日投稿)
小学 1 年生のトットちゃんが学んだ傾聴 黒柳徹子さんのこと(4)
人間は素晴しいもの、優しいものを持っている。それを引き出したい。「番組を見て嫌いだった俳優さんが好きになった」と聞くとうれしくなります。そもそも私自身がマイナスの多い人間でね。小学 1 年で退学になったよう な子ですから。(中略)転校先の旧制小学校「トモエ学園」で小林宗作校⾧に会わなければどうなっていたか。
小林先生にはとにかく話を聞いていただきました。初対面の日なんて 4 時間ですよ! 6歳のとりとめのないお しゃべりを、よく聞いて下さったと思います。(中略)だから私、校⾧先生に「見てください」と言いたいんです。 「あなたに教育を受けた私は今、人の話を聞いていますよ。あんなに人の話を聞かなかった私が」って。
ママはトットちゃんの担任の先生に呼ばれて、はっきり、こういわれた。「おたくのお嬢さんがいると、クラス中の迷惑になります。よその学校にお連れください!」。若くて美しい女の先生は、ため息をつきながら、繰り返した。「本当に困っているんです!」
「まず、授業中に、机のフタを、百ぺんくらい、開けたり閉めたりするんです。そこで私が、『用事がないのに、開けたり閉めたりしてはいけません』と申しますと、おたくのお嬢さんは、ノートから、筆箱、教科書、全部を机の中にしまって、ひとつひとつ取り出すんです。たとえば書き取りをすると、「ア」だけ書いて鉛筆をしまい…。
「よく注意しますから」とママは言った。ところが、先生は、それまでの調子より声をもう少し高くして、こういった。 「それだけなら、よろしいんですけど!」 「机で音を立てないな、と思うと、今度は、授業中、教室の窓のところ立っているんです。ずーっと! それもチ ンドン屋さんを呼ぶ込むために」
昨日は、窓ぎわで大きな声でいきなり「ねえ、なにしているの?」を続ける。誰に話しかけているかと思えば、教室の屋根の下に巣をつくっているつばめにですよ!」それから、こんなことも・・・と続くのでした。トットちゃんケタ外れの凄さですね。
(注)スペースの関係で短くまとめていることを、お断りいたします。
※:『窓ぎわのトツトちゃん』(黒柳徹子著/講談社)