【Story研修・特別版】
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ブレーンストーミング(ブレスト)の「4原則」 相乗(シナジー)効果を考える(8)
対象者:全階層(社内での会議や勉強会の際に活用出来るものとしてご参考まで)
コーチング研修やチームビルディング研修で活用 (2014年5月29日投稿)
オズボーンが考案したブレストにはあらゆる発想法のエッセンスが凝縮されており、今やアイデアを出すこと自体をブレストと呼ぶ人もいるくらいです。ところがあまりに有名になりすぎて、これが1つの手法だということを知らない人もいます。あれこれ手を加えた自分流や自社流をブレストと勘違いしている人もいますので、まずは、オリジナルのやり方を見てみましょう。
ブレーンストーミングとは、読んで字のごとく、脳に嵐を起こして目覚ましいアイデアを雨嵐のように生み出す手法です。そのためのメカニズムが、「4原則」に凝縮されています。
日本ではこう訳されることが多いですが、意図するところは「判断を延期する」です。ブレストの中で最も重要なルールとされています。こういうと、「批判されるとモチベーションが下がるから」と思う方がいるかもしれません。間違いではありませんが、もともとの意味は、批判がアイデアの広がりを妨げるからです。(以下に悪い質問例とよい質問例を併記)
× なるほど。でも、そのアイデアには実現性はあるのでしょうかね?
○ なるほど、△△△ですね! 他にはどうですか?
これも正しくは「突飛なアイデアを奨励する」ということです。突拍子もないアイデアや奇抜なアイデアの大半は、最終的に使われず捨てられることになります。しかしながら、それがあるからこそ、我々が囚われている枠組みを打ち破り、新しい視点でテーマを見直すことができます。突飛なアイデアをつぶしたり飲みこんだりしてしまうと、ありきたりの常識的なアイデアしか出なくなってくるのです。
× え、マジ? それはちょっとなあ…。真剣に考えてくださいよ。
○ お見事! それもOK。 えらい、よくそこまで言った!
いいアイデアを出すことを考えるのではなく、たくさんアイデアを出すことを目指しましょう。「アイデアを出せば出すほど、解決策へのいちばんいい手掛かりを考え出せる可能性が多くなる」からです。
× それは○○と同じですね。もっとよいアイデアはありませんか?
○ あと10個出してみましょう。似ていてもいいですから出してください。
このルールは、「付け足し歓迎」や「結合改善」(結合と改善を求める)と表現されることもあります。便乗とは、既に出たアイデアを足がかりにして別のアイデアを考えることです。「参加者は自分のアイデアを出すばかりではなく、他人のアイデアをもっとよいものに変えるにはどうしたらよいか。また、2、3のアイデアをさらに別のアイデアに変えるにはどうしたらよいか」を考えるのです。
× まったく新しい視点で何かありませんか?
○ 今の案に付け足すことは? これを少しひねってみませんか?
参考資料:『アイデア・イノベーション』(堀公俊&加藤彰著/日本経済新聞出版社)